「この傷どうしたの!?」

保険医も窓ガラスが割れるくらいの声の張りで叫んだ

「あー、大丈夫ですよ」
「大丈夫じゃないわよ!!!誰にやられたかわかる?」
「わかんないですね」



ガラッ

保健室のドアが急に開いた

「真香」

ドアのとこには啓太がいた




「真香の指を傷つけたのは手紙と一緒に入ってた、このカッターの刃だった…ゴメンな、護れなくて」
「え?」
「昨日、親父に言われたんだよ。“真香を護れ”って。


俺と真香の先祖は、

一国の姫とその家来だったんだ」
「なにそれ、初めて聞いた」

真剣な顔でいきなりおかしな事を言ってきたから笑ってしまった

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