ひだまりシュガー2 ~イケメン達との恋と友情~
別れ 【小早川目線】
―別れ- 【小早川目線】
“ワカレヨウ”
この五文字を何度練習しただろう。
何度も練習したのに、なかなか言えなかった。
言葉足らずだったかもしれない。
亜沙子を悲しませてしまった。
別れたくて別れるわけじゃない。
そのことだけは伝えたつもりだった。
でも、亜沙子は泣いていた。
電話の向こうで。
無理して元気な声を出してくれたけど、泣いていた。
こうするしかなかった。
生徒と恋愛関係になることは、禁止されていること。
今回の騒動がなかったとしても、いつかはこういう結果になったのかもしれない。
楽しくて、
幸せすぎて、先延ばしにしていた。