ひだまりシュガー2 ~イケメン達との恋と友情~
「俺、サッカー最後で・・・・・・頑張らなきゃいけないのに。逃げてばっかりで・・・・・・」
「山田にはサッカーがある。だから、引退までしっかり頑張りなさい!!」
私は顔をそらしたまま、山田の背中を思いっきり叩いた。
顔を見ると、私まで泣いてしまいそうだった。
私達は、高校3年生。
いろんな想いがある。
不安もある。
希望なんてこれっぽっちで、ほとんどが不安。
受験への不安。
卒業への不安。
この先の自分の人生への不安。
不安だらけの中で、なんとかそれを感じないようにしながら生きている。
部活の引退を控えたこの時期の失恋は、本当に辛いよね。
普通の失恋じゃない。
「じゃ、明日からいつものあんたに戻りなさいよ!」
私は無理して一生懸命元気な声を出して、教室から飛び出した。