若葉の想い

★いつもと違う道★

普段ならば裏道に直ぐ入り帰路を急ぐのですが、珍しく駅に向かい車を走らせていた。

駅前の喫茶店白十字の前に警察の車両らしき物体とともにあの悲しい失意を思い

知らされたのでした。

ちょうど目の前に彼女の車を見つけ後ろに空きがあったので車を止める。

そしてその胸騒ぎのような物を感じた時止めた車に近ずいてくる人影

「失礼ですが前の車ご存知の方ですか？」その一言だけで何かあったとは

思い知らされたのですが、でもそれが良い知らせではないのは十分に分っていた

つもりです。

「はい知り合いですが？なにかあったんですか」その言葉を聞いて警察官と

思われし２名は「申しわけありませんが少し確認をお願い頂けないでしょうか？」

と言いその喫茶店が入っているマンション（確か９階建てだと思いましたが・・・）

の裏手に連れていったのです。そしてその歩く道すがら前に停めている車の方の

ご家族とご連絡は取る事が出来るかと尋ねられた記憶があるが今は定か

ではなくなった？というよりも何か不吉な気持ちで心臓が早鐘のように

打ち始めたからだったかもしれない．


あんなに辛い気持ちで道を横断したのは後にも先にも一度だけです。

そんな時先ほどの一人が、「一応、家族の方にご連絡するので連絡番号を教えて」

との言葉。

アドレス帳より電話番号を教え、喫茶店の裏手に案内される。