桜花火

高校初日の今日は、

何だかいろいろ疲れた。


特別何かあったわけじゃないけど。



私は家へ帰るなり
自分の部屋のベッドに
勢いよくダイブした。


「あ、ただいまって言ってなかった…」

よいしょ、と重い体を持ち上げて、ベッドからむくりと起き上がり、部屋を出る。
家に響くのは、
私が階段を降りる音。



カラカラとふすまを開け、
畳へ足を伸ばす。


近くに置いてあった座布団を手に取り、

自分の前に置いて

そこに正座して座る。
< 17 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop