桜花火
高校初日の今日は、
何だかいろいろ疲れた。
特別何かあったわけじゃないけど。
私は家へ帰るなり
自分の部屋のベッドに
勢いよくダイブした。
「あ、ただいまって言ってなかった…」
よいしょ、と重い体を持ち上げて、ベッドからむくりと起き上がり、部屋を出る。
家に響くのは、
私が階段を降りる音。
カラカラとふすまを開け、
畳へ足を伸ばす。
近くに置いてあった座布団を手に取り、
自分の前に置いて
そこに正座して座る。