桜花火
引っ掛かる。 - side亮
川谷と屋上を出たあと
俺は、 トイレに行く、 と言って教室に戻る川谷と別れた。
トイレまでの歩みの中で、
先ほどの屋上での会話が
頭に浮かぶ。
まさか、
あの時墓地で見かけたあの女の子にまた出逢うとは。
しかも同じ学校同じ学年で同じクラス。
なんかカナとも仲良さ気やったし。
これがデステニーってやつか?
そんな事を考えた自分に自分で笑ってしまう。
でも、
少しながら妙にそれを感じている自分も何処かにいる気がした。