桜花火


そして再会(?)の屋上も。





相変わらず
「 あほ 」 という印象は変わらず、

あの時の子、 から カナと仲良さ気なクラスメイト、 に変わった。







ただ、 それだけだったのだ。







川谷の、 あの表情を見るまでは。








カナ達との他愛のない思い出話を川谷に話して、

「 もう顔見飽きたわ、 あいつら 」 と俺は言った。




すると川谷は、 あははっと笑い、

「 でも、 何かいいね。 そーいうの 」 と言った。








そう言って笑った川谷の顔が、 すごく哀しく、 見えた。


何処か違う所を見ているような、

そんな笑顔だった。


< 56 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop