桜花火
そして再会(?)の屋上も。
相変わらず
「 あほ 」 という印象は変わらず、
あの時の子、 から カナと仲良さ気なクラスメイト、 に変わった。
ただ、 それだけだったのだ。
川谷の、 あの表情を見るまでは。
カナ達との他愛のない思い出話を川谷に話して、
「 もう顔見飽きたわ、 あいつら 」 と俺は言った。
すると川谷は、 あははっと笑い、
「 でも、 何かいいね。 そーいうの 」 と言った。
そう言って笑った川谷の顔が、 すごく哀しく、 見えた。
何処か違う所を見ているような、
そんな笑顔だった。