もう一度、君に・・・
母の電話のせいで
さらに憂鬱になったあたしは、
少し早いけど、お風呂に入る。
現在、午後6時半
湯船に浸かりながら、
今日あったことを思い返してみた。
大翔に振られて、
知らない人に声かけられて、
その人に色々はなして、
家まで送ってもらって、
携帯の番号まで教えてもらって、
悠灯さんの顔が頭から離れない。
なぜだろう?
恩人だから? 優しかったから?
昔、隣に住んでた男の子に似てるから?
考えても考えても
出てくる疑問を振り払うように、
顔に水をかけた。
あたしは、悠灯さんと出会ったことが
これからのあたし達の人生を狂わせるなんて
思いも寄らなかった。