もう一度、君に・・・
波乱の勉強合宿
待ちに待った、勉強合宿当日。
空は快晴。合宿日和。
「良い天気だねー。これなら肝試しも出来るね。」
藍香は手を広げ、深呼吸している。
あたし的には、雨が降っていてほしかった。
肝試しやらなくていいし、あいつと二人っきりにならなくて良いし・・・
考えただけで頭が痛くなってきた。
「はぁ・・・・・・」
「邪魔。どけ。」
溜め息をついていると、後ろからハスキーな声がした。
「邪魔って言う前に、よけてくださいって言いなさいよ。あ・・・、性悪お・・・。中川くん、おはよう。」
中川契登はいつにも増して機嫌が悪そうだ。
眉間にしわが寄っている。
「朝からうるせー。少しは黙ってろ、バカ女。」
はあ!?バカ女??
あんたに言われたくないしっ!
見た感じ、バカっぽいし、
よくテレビに映ってるチャラい男にしか見えないんだけど。
言い返してやろうと思ったら、鳴海先生が話し始めた。