もう一度、君に・・・

ゆっくりと並んで歩く。


「今日、ずっと付き合ってた彼氏に振られたんです。」

あたしの隣を
同じ歩調で歩いてくれている男は、
静かに、
あたしの話に耳を傾けてくれている。


「好きか分からなくなったって言われて、
そのことに耐えきれなくなってしまって。
別れたくないって言えば、
きっと、別れていなかったと思います。
けど、我慢している大翔の顔を見たら、
そうするしかなくて・・・」

泣きそうだったけど、我慢した。

泣いたら、負けたと思われる。
だから絶対負けない。
大翔に別れなきゃ良かったって後悔させてやる。
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