FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
その言葉には、皆の表情が険しくなる。幻惑で見せられた辛い出来事を思い出したからだ。そして、ヴァジュラが復活している、という事実も……。
「確かに。あの様子ではまた来るだろうな」
「逃げても……駄目だってことだよね……」
真吏、蓮の意見を聖は黙って聞く。
(逃げてもしょうがない……か)
こんな訳の分からない事態を、受け入れなくてはならないのか。そういう思いはあるけれど。
覚悟が必要なのだろう。
ヴァジュラとの戦い、そして自分達の〝運命”を、受け入れることを。
「分かった。行くよ」
聖は頷いた。
「うん」
皆、それに賛同する。その後で、ハッと気付いた。
「その前に。蒼馬の手当てしたいんだけど……」
蒼馬はフライパンが直撃して、気絶したままになっていた。
「うわあああっ! 大丈夫蒼馬!?」
蓮がすぐに駆け寄ってくる。紅葉はタオルを取りに洗面所へ走る。真吏は蒼馬の顔を覗き込んで、申し訳なさそうに頭を下げた。
李苑を含む6人は、その日のうちに飛高の修行場へ行き、そこで一ヶ月も修行をすることになった。
「確かに。あの様子ではまた来るだろうな」
「逃げても……駄目だってことだよね……」
真吏、蓮の意見を聖は黙って聞く。
(逃げてもしょうがない……か)
こんな訳の分からない事態を、受け入れなくてはならないのか。そういう思いはあるけれど。
覚悟が必要なのだろう。
ヴァジュラとの戦い、そして自分達の〝運命”を、受け入れることを。
「分かった。行くよ」
聖は頷いた。
「うん」
皆、それに賛同する。その後で、ハッと気付いた。
「その前に。蒼馬の手当てしたいんだけど……」
蒼馬はフライパンが直撃して、気絶したままになっていた。
「うわあああっ! 大丈夫蒼馬!?」
蓮がすぐに駆け寄ってくる。紅葉はタオルを取りに洗面所へ走る。真吏は蒼馬の顔を覗き込んで、申し訳なさそうに頭を下げた。
李苑を含む6人は、その日のうちに飛高の修行場へ行き、そこで一ヶ月も修行をすることになった。