FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「なっ……」
あまりの眩しさに、ファリアは手を顔に翳し、目を閉じる。
薄く目を開けると、そこは真っ白な花嵐となっていた。
純白の花びらが、ヒラヒラと身体に降り積もる。
「……こ、これは……ううっ……」
ファリアの胸がチクチク痛み出す。
『傷つくのは、止めて』
先程の李苑の言葉が頭の中を駆け巡る。
「やめろっ……やめろおっ……」
ブンブン手を振って、花びらを払う。しかし胸の痛みは増すばかりだ。
傷つけないで。
傷つかないで。
「黙れ、黙れっ……」
頭を抱えて座り込む。
「わ、私は、私は……!」
ブルブルと身を震わせ、迫ってくる『過去』に怯える。
そのままファリアの精神に訴えかけようとしていた李苑は、パタリと身を沈めた。
舞い散る白い華をしばらく見つめた後、ゆっくりと目を閉じる。
「……ごめんなさい……約束、守れな……」
ファリアを押しきれなかった。そのまま、意識は深いところへと落ちていく。
やがて花びらは消え去り、静寂が訪れた。
小刻みに震えていたファリアは、ゆっくりと顔を上げた。
「……わ、私、は……」
立ち上がり、落ち着きなく目を泳がせ、足を引きずるようにして歩いていく。
その先に倒れていた連を目にし──少しずつ、呼吸を整えた。
「……私は、ヴァジュラ様の為に……こいつらを……」
2本の剣を持ち直し、構える。
その瞳には、僅かに迷いが見えていた……。
あまりの眩しさに、ファリアは手を顔に翳し、目を閉じる。
薄く目を開けると、そこは真っ白な花嵐となっていた。
純白の花びらが、ヒラヒラと身体に降り積もる。
「……こ、これは……ううっ……」
ファリアの胸がチクチク痛み出す。
『傷つくのは、止めて』
先程の李苑の言葉が頭の中を駆け巡る。
「やめろっ……やめろおっ……」
ブンブン手を振って、花びらを払う。しかし胸の痛みは増すばかりだ。
傷つけないで。
傷つかないで。
「黙れ、黙れっ……」
頭を抱えて座り込む。
「わ、私は、私は……!」
ブルブルと身を震わせ、迫ってくる『過去』に怯える。
そのままファリアの精神に訴えかけようとしていた李苑は、パタリと身を沈めた。
舞い散る白い華をしばらく見つめた後、ゆっくりと目を閉じる。
「……ごめんなさい……約束、守れな……」
ファリアを押しきれなかった。そのまま、意識は深いところへと落ちていく。
やがて花びらは消え去り、静寂が訪れた。
小刻みに震えていたファリアは、ゆっくりと顔を上げた。
「……わ、私、は……」
立ち上がり、落ち着きなく目を泳がせ、足を引きずるようにして歩いていく。
その先に倒れていた連を目にし──少しずつ、呼吸を整えた。
「……私は、ヴァジュラ様の為に……こいつらを……」
2本の剣を持ち直し、構える。
その瞳には、僅かに迷いが見えていた……。