FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
瞬時に別空間が広がった。
「──!?」
全員が動きを止める。
辺りを取り巻く空気がガラリと変わる。
息をするのも躊躇われるような邪悪なものから、透明で清浄なる空気に。
「これは……⁉」
真上に広がる邪空間の邪気を完全に遮断してしまっている。陰陽家の術者でも、ここまで完璧に遮断することは不可能だ。
「紅葉ではないな?」
真吏の言葉に、紅葉は頷く。
「誰なの……!?」
辺りを見回す。
冷え切った体にふんわりと熱が帯びていく。明らかに“聖なる者”の結界。
(これは……)
聖は結界内に漂う“気”を辿る。
間違いない。知っている者の力だ。
李苑を振り返ると、彼女はとても困惑していた。信じられないような顔で前方を見据えている。
「李苑、この結界の主は……」
李苑は聖をチラリと見た後、前方を指差した。
全員、そちらに目をやる。
そこに──いた。
この結界の主であろう背の高い女が、こちらに向かって歩いてきた。その後ろから、もう2人。
「えっ……」
「──!?」
全員が動きを止める。
辺りを取り巻く空気がガラリと変わる。
息をするのも躊躇われるような邪悪なものから、透明で清浄なる空気に。
「これは……⁉」
真上に広がる邪空間の邪気を完全に遮断してしまっている。陰陽家の術者でも、ここまで完璧に遮断することは不可能だ。
「紅葉ではないな?」
真吏の言葉に、紅葉は頷く。
「誰なの……!?」
辺りを見回す。
冷え切った体にふんわりと熱が帯びていく。明らかに“聖なる者”の結界。
(これは……)
聖は結界内に漂う“気”を辿る。
間違いない。知っている者の力だ。
李苑を振り返ると、彼女はとても困惑していた。信じられないような顔で前方を見据えている。
「李苑、この結界の主は……」
李苑は聖をチラリと見た後、前方を指差した。
全員、そちらに目をやる。
そこに──いた。
この結界の主であろう背の高い女が、こちらに向かって歩いてきた。その後ろから、もう2人。
「えっ……」