FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「簡単なことだ。……楽にしてやりたいのさ」
ジャクラの剣が高く上がる。
「この“運命”から解き放ってやるよ」
剣が振り落とされる。
ドオオオ、と“気”がうねり、地面に何十メートルもの穴を開けた。
立ち上がる粉塵が収まってくると、そこに李苑の気配はなかった。ジャクラは右後方に目をやる。
「増長天」
ジャクラの瞳がキラリと光る。その目には粉塵に紛れ立つ真吏と、その背後に庇われた李苑が映った。
ジャクラは口の端を引き上げ、そして次の瞬間には真吏の目の前に躍り出た。
「速い……!」
真吏は剣を構えるのが遅れた。しかし、先程助けた李苑の結界が護ってくれた。剣はそれに弾かれる。
「さすがラクシュの結界」
ジャクラはニッと笑う。
「でも俺の強さは解ってるはずだ!」
ジャクラの掌から“気弾”が撃ち出され、結界にぶつかって爆発する。
結界を支える李苑の手に電流のように痛みが走った。
「真吏くん、にげ、て……」
連続で襲い掛かってくる“気弾”は激しく、もう支えられない。
真吏はその言葉に頷くと、結界が弾け跳ぶのと同時に空へ跳んだ。
下では大爆発が起こっている。その爆風の中からジャクラが飛び出してきた。
「──疾風斬!」
先手必勝、真吏は思い切り剣を振った。ジャクラに降り注ぐ無数のカマイタチ。
だがジャクラは、その風をすべてかわして真吏に突っ込んできた。
「何っ……」
「甘い!!」
ジャクラの剣が高く上がる。
「この“運命”から解き放ってやるよ」
剣が振り落とされる。
ドオオオ、と“気”がうねり、地面に何十メートルもの穴を開けた。
立ち上がる粉塵が収まってくると、そこに李苑の気配はなかった。ジャクラは右後方に目をやる。
「増長天」
ジャクラの瞳がキラリと光る。その目には粉塵に紛れ立つ真吏と、その背後に庇われた李苑が映った。
ジャクラは口の端を引き上げ、そして次の瞬間には真吏の目の前に躍り出た。
「速い……!」
真吏は剣を構えるのが遅れた。しかし、先程助けた李苑の結界が護ってくれた。剣はそれに弾かれる。
「さすがラクシュの結界」
ジャクラはニッと笑う。
「でも俺の強さは解ってるはずだ!」
ジャクラの掌から“気弾”が撃ち出され、結界にぶつかって爆発する。
結界を支える李苑の手に電流のように痛みが走った。
「真吏くん、にげ、て……」
連続で襲い掛かってくる“気弾”は激しく、もう支えられない。
真吏はその言葉に頷くと、結界が弾け跳ぶのと同時に空へ跳んだ。
下では大爆発が起こっている。その爆風の中からジャクラが飛び出してきた。
「──疾風斬!」
先手必勝、真吏は思い切り剣を振った。ジャクラに降り注ぐ無数のカマイタチ。
だがジャクラは、その風をすべてかわして真吏に突っ込んできた。
「何っ……」
「甘い!!」