FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「聖くんのこんな顔、初めて見ました」
幼い子供のように、無邪気に笑うその顔を。李苑達ばかりでなく、家族である静と沙都美でさえ、呆気に取られていた。
全員が驚いている間。
聖に飛びつかれた蒼馬はよろけて真後ろに引っくり返り、ゴツッと硬い音を響かせた。
「ああ~っ……ってええ!!」
したたかに頭を床に打ち付けて、蒼馬は叫ぶ。
「ワザとか! 仕返しか! いってええ!!」
「あ……ごめん」
蒼馬に馬乗りになりながら、聖は謝る。
蒼馬から降りようとして、ハッとしたように蒼馬の肩を掴む。
「ジャクラは!?」
一緒に戦っていたのはここにいる6人だけではないことを思い出したのだ。
「あいつなら……」
蒼馬は言いかけて、やめた。
サッと、別空間が広がる。
仲間達以外の人間を完全にシャットアウトし、完全に外界から隔離された世界。
「阿修羅王……!」
聖が名を呼ぶと、大気が揺らめいて、阿修羅王、夜叉王が共に現れた。
「2人とも、無事だったんだな!」
嬉々として言うと、阿修羅王も微笑んで僅かに頷いた。
「ジャクラは……?」
姿の見えないジャクラの身を案じ、声音を押さえて訊く。
「あいつは……」
阿修羅王は眉根を寄せる。
幼い子供のように、無邪気に笑うその顔を。李苑達ばかりでなく、家族である静と沙都美でさえ、呆気に取られていた。
全員が驚いている間。
聖に飛びつかれた蒼馬はよろけて真後ろに引っくり返り、ゴツッと硬い音を響かせた。
「ああ~っ……ってええ!!」
したたかに頭を床に打ち付けて、蒼馬は叫ぶ。
「ワザとか! 仕返しか! いってええ!!」
「あ……ごめん」
蒼馬に馬乗りになりながら、聖は謝る。
蒼馬から降りようとして、ハッとしたように蒼馬の肩を掴む。
「ジャクラは!?」
一緒に戦っていたのはここにいる6人だけではないことを思い出したのだ。
「あいつなら……」
蒼馬は言いかけて、やめた。
サッと、別空間が広がる。
仲間達以外の人間を完全にシャットアウトし、完全に外界から隔離された世界。
「阿修羅王……!」
聖が名を呼ぶと、大気が揺らめいて、阿修羅王、夜叉王が共に現れた。
「2人とも、無事だったんだな!」
嬉々として言うと、阿修羅王も微笑んで僅かに頷いた。
「ジャクラは……?」
姿の見えないジャクラの身を案じ、声音を押さえて訊く。
「あいつは……」
阿修羅王は眉根を寄せる。