FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
聖はメモを元の位置に戻すと、何となく外に出た。
昨日の雨はすっかり止んでいて、真夏の太陽が顔を出していた。
(また変な夢を見たな……)
ジリジリと肌を焼く眩しい太陽に目を細めながら、湖のほとりを歩いていく。
昨日、紅葉たちと同じ夢を見ているということで盛り上がり、その時に自分はおそらくティージェという男になっているらしいことが分かったのだが、今日の夢ではっきりとそれを認識することになった。
夢の中の自分は完全にティージェになっている。台詞も勝手に出てくる。何故こんな夢を見るのか……分からない。
そんなことを考えながら歩いていると、見たことのない場所に来ていた。
湖から少し離れた小高い丘の上に、小さな洋風の白い家が一軒だけ建っている。
(そういえば、湖の向こう側に人が住んでるって紅葉が言ってたな)
確か、すごく勘のいい、かわいい女の子が住んでいると言っていた。
湖の周りには他に家がないから、おそらく紅葉の言っていた家はここなのだろう。
その白い家を通り過ぎようとした時。
突然突風が吹き荒れ、同時に叫び声が聞こえてきた。
「あああっ、危ないっ……!」
「え?」
声のする方に目をやると、目の前が真っ白になった。
(──!?)
昨日の雨はすっかり止んでいて、真夏の太陽が顔を出していた。
(また変な夢を見たな……)
ジリジリと肌を焼く眩しい太陽に目を細めながら、湖のほとりを歩いていく。
昨日、紅葉たちと同じ夢を見ているということで盛り上がり、その時に自分はおそらくティージェという男になっているらしいことが分かったのだが、今日の夢ではっきりとそれを認識することになった。
夢の中の自分は完全にティージェになっている。台詞も勝手に出てくる。何故こんな夢を見るのか……分からない。
そんなことを考えながら歩いていると、見たことのない場所に来ていた。
湖から少し離れた小高い丘の上に、小さな洋風の白い家が一軒だけ建っている。
(そういえば、湖の向こう側に人が住んでるって紅葉が言ってたな)
確か、すごく勘のいい、かわいい女の子が住んでいると言っていた。
湖の周りには他に家がないから、おそらく紅葉の言っていた家はここなのだろう。
その白い家を通り過ぎようとした時。
突然突風が吹き荒れ、同時に叫び声が聞こえてきた。
「あああっ、危ないっ……!」
「え?」
声のする方に目をやると、目の前が真っ白になった。
(──!?)