FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「吉祥天は、幸運の女神。弁財天は学問、芸術の神。……そういえば、アナリスが琵琶みたいな楽器弾いてた記憶はあるけど……下手だったわよ?」
「では、それは別の『弁財天』を記したものかもしれんな。神族は、代々一族の血を継ぐ者に“天”や“王”を継がせていたという記憶がある」
「ああ、レイガン、結構小さい頃に『水天』継いでたっけ」
蓮は人差し指で顎をトントンと軽く叩きながら言う。
「へえ、神族って、神様と、その一族のことを言うのね」
「恐らくな」
水天を王様に例えると、その嫡子が代々『天』を継いでいく。そして親族や一族を支える民がいて、『神族』が形成される。
そう理解して、紅葉はまた読み進める。
「水天は、そのまま、水の神様。摩利支天は、蜃気楼、陽炎……ああ、彼女、幻惑を操っていたわ。そこから蜃気楼の神を言われているのかしら」
「そうだろうが……ここにある文献と、私達の記憶とは必ずしも一致しない。言い伝えられていることが曖昧になっているのか、それとも、私たちの記憶にあるものが文献とは別の世界のなのか……」
「そうね……」
紅葉は一息つくと、しばらく考え込んだ。
「では、それは別の『弁財天』を記したものかもしれんな。神族は、代々一族の血を継ぐ者に“天”や“王”を継がせていたという記憶がある」
「ああ、レイガン、結構小さい頃に『水天』継いでたっけ」
蓮は人差し指で顎をトントンと軽く叩きながら言う。
「へえ、神族って、神様と、その一族のことを言うのね」
「恐らくな」
水天を王様に例えると、その嫡子が代々『天』を継いでいく。そして親族や一族を支える民がいて、『神族』が形成される。
そう理解して、紅葉はまた読み進める。
「水天は、そのまま、水の神様。摩利支天は、蜃気楼、陽炎……ああ、彼女、幻惑を操っていたわ。そこから蜃気楼の神を言われているのかしら」
「そうだろうが……ここにある文献と、私達の記憶とは必ずしも一致しない。言い伝えられていることが曖昧になっているのか、それとも、私たちの記憶にあるものが文献とは別の世界のなのか……」
「そうね……」
紅葉は一息つくと、しばらく考え込んだ。