FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「その神様たちが、どうして夢の中に出てくるのよ」

「先日紅葉が言っていた“前世”だと思うのだが」

「まさか……。いくらなんでも神様が前世だなんて」

「有り得ないと言い切れるか?」

「……出来ないけど」

「はあー、不思議だよなあ…」
 
呑気な発言とも取れる蓮の台詞であったが、それ以上の言葉では今の心境を表せなかった。
 
現実には有り得ない事が起きている。ならば、やはり何らかの理由があるのだろう。


「もうあたしたちだけじゃ収拾がつかないわ。7人全員集めて、夢の中で何が起きたのか話し合ってみましょう」

「うむ、その方が良いな」
 
意見がまとまったところで、3人はまず自分達が知っていることを全て、ノートに書き出してみることにした。






天帝のもとへと急いでいたティージェ、ラディウス、シーファーの3人は、城内が激しく揺れたのを感じ、足を止めた。

「なんだ今のは!?」
 
ラディウスは辺りを見渡す。そうしているうちにも、また激しく城内が揺れた。遠くの方で爆発音も響いた。
 
全身に悪寒が走る。今までに感じたことのない巨大な、邪悪なものが渦巻いている。

< 66 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop