FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「そうよ。後は……良くレイガンを苛めてたわね」
「えっ、俺?」
蓮はラディウスに苛められたという夢は見ていないらしく、驚いて蒼馬を見る。
「ああ、そんなこともあったな。それで大人たちに怒られる時はいつもティージェを巻き込んで……」
真吏は途中で言葉を切る。
「フッ。ティージェはよほど要領の悪い男だったようだな」
「あははは、もしかして聖もそうなんじゃないのー?」
「……」
またしても聖は黙り込む。皆の言っていることはきっと当たっている。聖は、自分が要領が良いとは思っていない。
「でもさー、ラクシュミーとファリアはどこにいるのかな。早く会ってみたいな」
ウキウキしながら蓮が言うと、真吏が思い出したように手を叩いた。
「実はもしかしたらラクシュミーではないかと思われる人物がいるのだ。なあ聖」
「ああ、俺は良く分からないけど……」
「えっ、誰?」
皆、身を乗り出してくる。
「この間、紅葉が言ってた人……」
聖がそう言うと、紅葉は少しだけ考え、顔を輝かせた。
「もしかして李苑ちゃん? 本当?」
紅葉ばかりでなく、蓮までもがうれしそうな顔をする。
「えっ、俺?」
蓮はラディウスに苛められたという夢は見ていないらしく、驚いて蒼馬を見る。
「ああ、そんなこともあったな。それで大人たちに怒られる時はいつもティージェを巻き込んで……」
真吏は途中で言葉を切る。
「フッ。ティージェはよほど要領の悪い男だったようだな」
「あははは、もしかして聖もそうなんじゃないのー?」
「……」
またしても聖は黙り込む。皆の言っていることはきっと当たっている。聖は、自分が要領が良いとは思っていない。
「でもさー、ラクシュミーとファリアはどこにいるのかな。早く会ってみたいな」
ウキウキしながら蓮が言うと、真吏が思い出したように手を叩いた。
「実はもしかしたらラクシュミーではないかと思われる人物がいるのだ。なあ聖」
「ああ、俺は良く分からないけど……」
「えっ、誰?」
皆、身を乗り出してくる。
「この間、紅葉が言ってた人……」
聖がそう言うと、紅葉は少しだけ考え、顔を輝かせた。
「もしかして李苑ちゃん? 本当?」
紅葉ばかりでなく、蓮までもがうれしそうな顔をする。