トラに恋したウサギちゃん!?

卯月姫



「うそーーっっ!!」
あたしの部屋に、あたしの声が鳴り響いた。

今日の天気はまさに快晴!ってゆうぐらい晴れてる。
ただ・・・あたしの心は土砂降り真っ最中だー!

あたしの名前は卯月姫(うづきひめ)。
身長152cmで、平均よりは結構低い・・・。
もうちょっと伸びたかったなぁー。
今までの彼氏いない歴・・・何と15年!!
それもこれもこの顔のせいだっ!
あたしの顔は中の下。
みんな友達どまりなんだよねー。まぁ、あたし自身も悪いんだけど。

って、そんなこと言ってる場合じゃないよっ!
今日は大事な大事なだいーじな高校の入学式なんだ。
学校はあたしの家から徒歩20分だからそんなに遠くはない。
だけど・・・今は8時00分。
で、家を出るのが30分後だから、学校に着くのは8時50分。
集合時間は8時20分だから完っっ全遅刻だ!

「もうっ!何でよりによってこんな日に。」

あたしが入る学校は私立桜澤学園。
まぁ、県でも有名な進学校かな?

って!
今はそんな話してる場合じゃない!早く出ないと。
「メイクはー・・・いいや!髪の毛導師よ。」
ん~・・・、二つでいいかな?
コンタクトどうしよ?あたしは目が悪いからめがねかコンタクトを必ずする。
コンタクトは時間はかかるからめがねにするか!

「えっとー、今の時間は・・・。」
8時30分。やばい。やばいやばいやばーい!
「お母さん行ってきまーす!」
あたしは元気よく家を出た。
「気をつけてねー。」
お母さんの声が聞こえた。

―ありがとう、お母さん。

あたしは心の中でお母さんにそう言った。
「よっしゃ、走るぞー。」


ふー・・・。
間に合ったー。・・・わけけないかぁー。
入学早々遅刻とかないわー。
あれ?人がいない。
えっ!?まさか・・・出入り禁止?!
「そいんなはずは・・・」
あたしはそういいながらケータイを取り出して画面を見た。
7時40分。
「は?」
えっ!もしかして、あたし・・・時間間違えた?

―・・・最悪だ。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop