平凡太~ヘイボンタ~の恋
「お父さんですか?」


“お父さん”


その言葉がもうすでに出た検査の結果だと思うと、胸が締め付けられた。


「いえ、会社の同僚です」


「そう…ですか。えー、おめでとうございます。妊娠2ヶ月です」


栞は下唇を強く噛み締める。


きっと自分でした妊娠検査薬の結果が誤りであってほしいと願っていたに違いない。


突きつけられた現実は。


“妊娠2ヶ月”
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