平凡太~ヘイボンタ~の恋
翌、金曜日、一華先輩の了解が得られたので、ボクは一旦家に帰り、着替えとプレゼントを持って一華先輩の家へ向かった。


「へーたパパ!おかえりー!」


「詞音!」


玄関で力一杯詞音ちゃんを抱き締める。


やっぱり甘い匂いが鼻をくすぐって。


その甘さに心がほどけてく。


「寂しくなかったかい?」


「しおん、泣かなかったもん」


「そっか。偉いな、詞音。じゃあ、ごほうびをあげよう。ハイ、プレゼント」


「わー!なぁに?コレ、なぁに?」


「部屋で開けてごらん?」


「やったー!ママ、パパがプレゼント!」


詞音ちゃんを追って部屋へ上がると、エプロン姿の一華先輩がキッチンに立っていた。


「おかえりなさい、平太くん」


お…おかえり…ですかっ!?


い、今まで何度もおじゃましてたけど…祝!初!かおえりっ!!


「た…ただいま…」


「ん?」


「た、ただいまっ、一華!」


ヤ、ヤバイっす…。


顔、マヂ赤いし…。
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