平凡太~ヘイボンタ~の恋
「平凡太ってさ、守るモン間違ってね?」


「間違う…?」


「辻野かばったり、一華ちゃんの子持ちかばったりして、肝心な物置き忘れてね?」


ボクは間違っちゃいない。


誰より一華先輩の幸せを…それだけを願ってる。


好きだから。


愛してるから。


だから一華先輩と詞音ちゃんには幸せを、それのどこが間違いだ?


「彼女には幸せになってほしい、それだけです」


「オレの見込み違いか。やっぱ平凡太は平凡太ってワケだ」


「ボクなんて、つまんない男ですよ」


タバコをもみ消してデスクへ戻った。
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