平凡太~ヘイボンタ~の恋
「コーヒー、ごちそうさまでした」


「うん。今日、夜、歓迎会だね?」


あれから1年が経つから、またちょうど新しい顔ぶれが増えた総務課。


この不況のおかげで入ってきたのはウチの課では1人の女の子だけだったけど、それでも飲み会の好きなここでは、歓迎会、花見、送別会など、何かにつけて夜の予定が入る。


まぁ、それも嫌いじゃない。


その分長く一華先輩を見ていられるから。


「一華先輩も行くんですよね?」


「平太くんが行くなら、行こっかな」


「ボク?」


「うん。行くでしょ?」


「ハイ」


「あたし、酔い潰れないように監視しててね?」


「どっちが先輩だか、わかんないじゃないですか」


「フフッ…。さ、今日も仕事、仕事!」


ボクも行くなら、って…。


深い意味なんてナイよ、な。


それでも期待しちゃうのが恋で。


ボクは。


一華先輩が。


スキ。
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