平凡太~ヘイボンタ~の恋
「一華」


「ん?何?平太くん?」


「結婚しよう」


「平太くん…」


「コレ」


そう言って差し出したのは、詞音のオモチャ箱にあったプラスチックの指輪。


そっと一華の左手薬指にはめた。


「ありきたりなプロポーズでゴメン。こんな指輪でゴメン。なんせボク…平凡太なモンだから」


「…っ…っ…。嬉しい…。すごく嬉しいの…!」


「詞音と3人で、平凡なあたたかい家庭を作ろう」


「…ハイ」


交わしたくちづけは。


永遠を誓うボクらの愛の証。
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