平凡太~ヘイボンタ~の恋
「あの、ね…、平太、くん…?」


「何?一華?」


「えっと…」


「…?」


「こんなタイミングでいいのかわからないんだけど…。あたし…」


「なんだい?」


「詞音に…弟妹ができたみたいで、ね?」


「───!!」


「ダメ…かな…?」


「一華!あっ、えっと、その…おめでとう…じゃ、ないな…。あ、あのさっ!ありがとうッ!!」


「フフッ…。平太くんてば…“おめでとう”はいいわね?」


「何てゆーか、さ…。ボク、こんなんでもちゃんと詞音を見てるから。詞音と赤ちゃん、大切にするからっ」


「うん」


2人で詞音を抱いた。


これから育っていくお腹の子に手を当てた。


どんなことがあっても。


ボクは一華の夫であり、2人の子の父親。


もらうばかりじゃない、ボクも捧げるよ。


精一杯、でも頑張るんじゃない、自分なりの温かい愛をキミ達に。
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