平凡太~ヘイボンタ~の恋
「これ…」


「ご褒美の意味、わかった?」


眼鏡をかけた一華先輩の言う“彼”は。


ボク…。


「一生懸命生きてるあたし達に、神様が“平太くん”てご褒美をくれたんだと思ったの。なんかね、平太くんと会社で過ごせば過ごす程、あたし“彼”が恋しくて。ごめんね?こんな話。平太くんとは何の関係もないのに、勝手な感情持ったりして」


「いえ…」


「あたし、“彼”を忘れたくないの」


「はい」


「平太くん?」


「はい?」


「“彼”になってくれない…かな…」


「…?」


「あたしを抱いて」


───!?


ボクが一華先輩の旦那さん、に…?


代わりに先輩を…?
< 31 / 164 >

この作品をシェア

pagetop