平凡太~ヘイボンタ~の恋
規則的に動く詞音ちゃんの胸に手を当て、一華先輩は大きな溜め息をつく。
「詞音…」
一華先輩にとっては大切な小さな命、『友詞』の大きな愛。
「無事で良かったです」
「うん…」
2人きりにしてあげたくて、仕切りのカーテンを引いて、ボクは一旦病室を出た。
1階に戻り缶コーヒーを2つ買って病室へ戻ると、目を覚ました詞音ちゃんがいた。
「あれぇ?パパがいるー」
言葉に迷ってる一華先輩と目を合わせ、ボクは言葉を探した。
「しおんがお熱だから、パパは天国から来てくれたのー?」
「そうだよ、詞音。パパはね、詞音がとても心配だったんだ。だから神様にお願いして天国から来ちゃったんだ」
「ふぅん。良かったね、ママ。パパが来てくれたから、もうママは泣かないもんね?」
「うん。そう、ね」
一華先輩…。
ずっとあなたは泣いていたんです、ね。
詞音ちゃんが心配する程『友詞』を想って涙を。
その白い頬が乾く事はなかったんです、ね。
「詞音…」
一華先輩にとっては大切な小さな命、『友詞』の大きな愛。
「無事で良かったです」
「うん…」
2人きりにしてあげたくて、仕切りのカーテンを引いて、ボクは一旦病室を出た。
1階に戻り缶コーヒーを2つ買って病室へ戻ると、目を覚ました詞音ちゃんがいた。
「あれぇ?パパがいるー」
言葉に迷ってる一華先輩と目を合わせ、ボクは言葉を探した。
「しおんがお熱だから、パパは天国から来てくれたのー?」
「そうだよ、詞音。パパはね、詞音がとても心配だったんだ。だから神様にお願いして天国から来ちゃったんだ」
「ふぅん。良かったね、ママ。パパが来てくれたから、もうママは泣かないもんね?」
「うん。そう、ね」
一華先輩…。
ずっとあなたは泣いていたんです、ね。
詞音ちゃんが心配する程『友詞』を想って涙を。
その白い頬が乾く事はなかったんです、ね。