平凡太~ヘイボンタ~の恋
「平太く…」
「『友詞』」
「あ…えっと…友詞。ありがとう。あたしすっかり取り乱しちゃって…」
「いいさ、一華。ボクを呼んでくれた事が嬉しいよ」
「ねぇ、パパー?」
「なんだい?詞音」
「しおんのお熱が治ったら、またパパは天国へ行っちゃうのー?」
「詞音…」
「だったらしおん、お熱治さない。ママがまた泣いちゃうもん。お熱が治らなかったらパパはママと一緒なんでしょう?」
ボクはベッドの上の詞音ちゃんに合わせてかがみ、小さな手を取った。
「パパはずぅーっと詞音とママと一緒だよ?」
「ホント?」
「あぁ。天国には詞音もママもいないから、つまんないんだ」
「やったぁ!パパが帰って来たって、おじいちゃんとおばあちゃんも喜ぶねっ。あれぇ、ママ、どうして泣いてるのー?」
「…っ…っ…。詞音…パパはね、友詞は…」
「一華」
一華先輩の言葉を遮り、頬をつたう涙を拭った。
「言ったでしょう?一華先輩のためなら『友詞』でかまわない、って」
耳元で囁くと、一華先輩は儚い花のように笑った。
「ありがとう…。『友詞』」
「『友詞』」
「あ…えっと…友詞。ありがとう。あたしすっかり取り乱しちゃって…」
「いいさ、一華。ボクを呼んでくれた事が嬉しいよ」
「ねぇ、パパー?」
「なんだい?詞音」
「しおんのお熱が治ったら、またパパは天国へ行っちゃうのー?」
「詞音…」
「だったらしおん、お熱治さない。ママがまた泣いちゃうもん。お熱が治らなかったらパパはママと一緒なんでしょう?」
ボクはベッドの上の詞音ちゃんに合わせてかがみ、小さな手を取った。
「パパはずぅーっと詞音とママと一緒だよ?」
「ホント?」
「あぁ。天国には詞音もママもいないから、つまんないんだ」
「やったぁ!パパが帰って来たって、おじいちゃんとおばあちゃんも喜ぶねっ。あれぇ、ママ、どうして泣いてるのー?」
「…っ…っ…。詞音…パパはね、友詞は…」
「一華」
一華先輩の言葉を遮り、頬をつたう涙を拭った。
「言ったでしょう?一華先輩のためなら『友詞』でかまわない、って」
耳元で囁くと、一華先輩は儚い花のように笑った。
「ありがとう…。『友詞』」