平凡太~ヘイボンタ~の恋
「一華先輩ッ」
「ごめんね、平太くん…。辻野さんの言う通り…。あたし…平太くんを利用してただけなのかもしれない…」
「一華先輩、来て」
手を取り、人だかりをかき分け、ボクは一華先輩を連れて屋上へ上がった。
「………」
一華先輩は何も言わない。
そんな一華先輩をボクは抱き締めた。
「…っ…っ…!」
肩を震わせて泣く一華先輩がか細く、小さく、詞音ちゃんと重なる。
伝えたい想い。
でも、今じゃない。
一華先輩が今欲しい言葉はそうじゃない、そんな気がした。
「栞は間違った“恋”をしてるんだよ」
「…っ…っ…」
「栞のボクが欲しいって気持ちは多分、オモチャを欲しがる子供のダダっ子と同じで、本当の愛じゃない」
「ごめんね、平太くん…。辻野さんの言う通り…。あたし…平太くんを利用してただけなのかもしれない…」
「一華先輩、来て」
手を取り、人だかりをかき分け、ボクは一華先輩を連れて屋上へ上がった。
「………」
一華先輩は何も言わない。
そんな一華先輩をボクは抱き締めた。
「…っ…っ…!」
肩を震わせて泣く一華先輩がか細く、小さく、詞音ちゃんと重なる。
伝えたい想い。
でも、今じゃない。
一華先輩が今欲しい言葉はそうじゃない、そんな気がした。
「栞は間違った“恋”をしてるんだよ」
「…っ…っ…」
「栞のボクが欲しいって気持ちは多分、オモチャを欲しがる子供のダダっ子と同じで、本当の愛じゃない」