期限付きの恋~あなたと私に残された時間~




そんなことを思ってると、お母さんが私に言った。



「ねぇ、春菜。
久しぶりに家族3人で、どこか行こっか?」


「えっ?」


「だって、ずっと入院してたからどこにも行ってなかったでしょ?
どこか行きたいとこはない?」


お母さんが私のことを思って、そう言ってくれてることは十分分かってる。


だけど、私は素直に喜べなかった。



………そうやって言うのは、もう私が長くないって知ってるから?


せめてもの思い出作りってこと?



そんなことばかり考えてしまう。




< 24 / 80 >

この作品をシェア

pagetop