リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・14
『甘々』・14
あたしには幼馴染の男がいる。

出来が良くて、格好良くて、モテる。

…けど、あまりあたしはこの幼馴染が好きではない。

同じ歳で、しっかりしすぎて、あたしの面倒まで見てくれる。

でもいくら何でも、20歳を越えたら、ちょっと変わるもんじゃないだろうか?

などと思いながら、あたしは食器を洗っている幼馴染に声をかける。

「…ねぇ、何か甘い物食べたい」

「今、夕飯を食べたばかりだろう? それにデザートにコーヒーゼリーを食べたし」

…そう。つい30分ほど前まで、あたしはコイツと夕飯を食べていた。

コイツは手料理が上手で、今日もクリームパスタとフルーツサラダ、コーヒーゼリーまで作った。

美味しく頂いたけれど…。

「コーヒーゼリーってあんまり甘くないもん。生クリーム余っているなら、それ使ってなんか作ってよ」

「ったく…。太ったって知らないぞ?」

そう言いつつ、冷蔵庫を見始めるから、作る気満々だ…。
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