リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・14
「何それ…」

思わず不貞腐れるあたしの頭を、アイツは優しく撫でる。

「俺にとっては、お前の面倒を見る生活を守りたいって言うか、ずっと続けていきたいと思っているんだ。だから結婚して、それが叶うなら良いって思っている」

「そこに恋愛感情はないわけ?」

「まだちゃんと考えていなかっただけだって。お前だってそうだろう?」

「うっ…!」

確かに恋愛云々では真面目に考えたことはなかった。

…人として、は多少あるけど…。

「今まで当たり前過ぎたからな、自覚していなかっただけだ。多分、俺はお前のことが好きなんだ。だからずっと面倒を見ていたいと思う」

普通は逆でしょうに…。

好きだと自覚したからこそ、一生を共に過ごしたいと考えるはずだ。

でも…この生活がずっと続くのは、悪くない。

…そう思ってしまうんだから、とっくにコイツの思惑にはまってしまっているんだろう。

「…じゃあ、今まで以上にあたしを甘やかしてよ?」

「もちろん」

そしてどちらかともなく、キスをする。

…うん。こういう生活、ずっと続けていきたいな。
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