先生と執事【続・短編】
お父さんのその顔を見た私達は、今大変な事が起きているんだと直ぐに察した。
瞬輝もただならぬ不安を感じたのか、私の手を握って離さない。
「瞬輝、二人の所に行こう。」
「うんっ。」
海の中を必死に進み、私達は二人へと急いで駆け寄った。
お母さんの顔は真っ青で、汗も沢山流れている。
今まで見た事のないお母さん。
それに、
「麻椿!!おいっ大丈夫か!?」
今まで見た事がない位に焦っているお父さん。
「お母さんっっ」
その二人の姿は、私と瞬輝の不安を更に大きなものにした。
ねぇ、お母さん。
何でこんな所で眠っているの?
早く家に帰ろう…?