先生と執事【続・短編】
「えっ…」
今まで一度もそんな事を言わなかったのに…。
もしかして私が無理してると思ったのかな?
家事と仕事の両立が大変で、だから倒れたって、そう思って…。
「麻椿?」
「嫌、嫌だ。先生、私無理した訳じゃないの。ただ今日だけは体調が良くなかっただけでっ…」
「あのな、麻…」
「皆に迷惑かけたくない!!大変なのは皆だって同じなのに、私だけ会社に行かないなんて…キャッ」
興奮する私をなだめるように、先生は私の身体を自分へと傾けさせた。
先生の心臓の音が響いて、とても落ち着く…。
「お願い麻椿。安定期に入るまででいいから、その間だけは家にいよう?」