先生と執事【続・短編】
起きていた私の身体を寝かしてくれた先生は、そのままベッドの横にある椅子に腰掛けた。
私の手を握り『おやすみ。』と微笑んだ先生は、もう片方の手で頭も撫でてくれている。
先生の手は大きくて暖かい。
子供達によくしているこの仕草は見ているだけで暖かい気持ちになるのだけど、やられてみると想像以上に安心する。
「ねぇ先生。」
「ん?」
「お願い聞いてくれる?」
でもね、今の私はもっと大きな安心が欲しいんだ。
私の温もりや、新しく宿った命全てを包み込んでくれるような安心が…。