先生と執事【続・短編】
ピピピ……
「ん…あ、体温計…。」
だんだん重くなる身体に耐えかねてソファーに寝転がっていると、脇に挟んでいた体温計が音をたてた。
身体を起こす事なくそれを取り出すと、驚きの数字がでていた。
「…38度…かぁ…」
妊娠中の風邪はとても危ないと聞いた事がある。
どうしよう先生に連絡するべきかな。
でも、そんな事したら飛んで帰ってきちゃうだろうし。
「…寝てれば治るよね。」
全ての家事を後へと回し、ソファーの上で毛布を掛けてから目を閉じた。