先生と執事【続・短編】
お父さんと瞬輝の笑った顔、そっくりだ。
最近似てきたなぁとは思ってたけど、ここまでとは思わなかった。
でも、なんか言われ続けるのはしゃくだ。
…なので、反撃にでたいと思います。
「………もう怒った。お父さん、そんな事言うならお弁当あげないから。」
「えっ」
「まぁ旨いかどうかは解んないけどね。」
「瞬輝、あんたにもあげないからね。せっかく唐揚げもあったのに。」
「はっ?!唐揚げ!!?」
どうだ、二人とも。
私にだってお父さんの遺伝があるんだぞ。
「ふふふっ、瞬輝と先生の負けだー。」
………ん?
「「……先生?」」
「おい、麻椿。間違えてる。」
「えっ…っあぅっっ!!!!」
「へー…母さん、父さんと二人の時は先生って呼んでるんだぁ。」
「キャーッ禁断の恋だぁっ!!」
「ちょっやめなさい二人ともっ!お母さんは雄輝っていったのっ!」
「いやいや、思いっきり言ったから。母さん、その嘘は無理があるよ。」
「あははは…ラブラブだぁ」
「なっ永愛!!!!!」
やっぱり、いいね。
家族が揃うのは。
心がすっごく暖かくなる。
皆、好きだよ。
本当に好き。
赤ちゃん、早く産まれてきてね。
それで、皆一緒に家に帰ろう。
この暖かい家族の家に。