レンアイ授業

あの子がここに来て3年後。

小学生になろうとしてるとき、1人の女がここへ来た。

それは、あの子の母親だった。

あの女は、何も言わずにあの子を連れて行ったわ。

でも、何も変わってなかったのよ。

あの子を捨てたときと。

あの子をいいように利用してただけ。

あの女の付き合う男も、かなりひどかったわ。

あの子は腕には、その男に暴力を受けたときの傷が今でも残ってるのよ。

一生消えない傷が。

あの女もあの子を消そうとした。

ひどい言葉だけを残して、あの子を殺そうとした。

その夜、あの子は母親から逃げてきたわ。

その日も雨が降ってた。

雨の降る夜、1人でここへ走ってきた。

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