レンアイ授業
その時、初めて泣いたの。
感情表現を全くしなかったあの子が。
大きな声を上げて泣いたの。
きっと溜まっていたのね。
あの子は泣き続けた。
その時、私たちは決めたわ。
この子をここで育てよう、って。
それから、あの女に連絡を取った。
でもあの女は、悪びれる様子もなければ悲しむ様子もなかった。
むしろ、喜んでいた。
本当にひどい親よね。
それからあの子は感情を表に出すようになったわ。
でも、涙だけは絶対に見せなかった。
無理して笑ってた。
見てて胸が痛かったわ。
でも、それがあの子なのよ。
私たちに迷惑かけないように、って。
あの子らしいわよね。---」