レンアイ授業
そうだったのか...。
あいつ、自分の気持ちまでは言わなかった。
それも我慢してたんだな...。
「柏原君。あの子のことよろしくね。
あの子、何でも溜め込むから。
あの子のこと、支えてあげてちょうだい。」
当然だ...。
「もちろんです。」
「それなら良かったわ。」
園長先生はそう言って笑っていた。
本当に大切なんだな。
ここの子達のことが。
充分、幸せじゃん。
俺は部屋を出て、外で遊んでるあいつを眺めてた。
「すげぇ楽しそうじゃん。良かった。」
「あの。」
突然、外から戻ってきた男の子に声をかけられた。
「俺?」
「はい。俺、森川夕飛って言います。」