残酷な華
第一章 ~足音~
初音サイド

蒸し暑い体育館に学校中の生徒が集まった。

どうにかしてよ。

そして私たちを包む重い空気。

それもそうだよね…。
「また30人犠牲者が出てしまった。」
校長先生の言葉がこだました。

「嘘。そんな…」

絶句する生徒もいる。

私は相田 初音。

第一高校の生徒。

「もう一度言っておく。゛ミラ゛に会ったらすぐ逃げること。捕まえようなんて考えるな。」

「…。」

みんなが床に目を向けている。

逃げても無駄だからね…。
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