残酷な華
菜々は部屋で寝ていたし起こすことも出来なかった。


一人歩く廊下。

ミラに会いませんように…。


するとどこからか叫び声が聞こえた。

「ギャー!!!イヤ!」

女の子の声。

そしてその声はだんだん近づいてきた。

私はミラを感じた。

そして、水道の横のトイレに身を隠した。

「巳ちゃん、逃げ足早いね。」

幼い男の子の声。

ミラだと直感的に感じた。

トイレのドアに耳を貼り付けて外の様子をうかがった。


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