残酷な華
「盗み聞きなんてしちゃ駄目だよ。」
私はドア越しにミラが近づいてくるのが分かる。
「…。」
どうする…?
私はまだこんな所で死ねない。
奈々を守らないといけないの。
「開けてもいい?」
ミラがわざと挑発的に言った。
鍵なんてミラにとってはなんでもない物なんだろう。
って感心してる場合じゃなくて…!
もう駄目…。
私は少しずつ覚悟を決めた。
ガチャ――――
「あれ?誰もいない―」
メニュー