残酷な華



「菜々、紅茶でもいる?」


「いる。アイスのミルクたっぷりねー。」



部屋に着いてようやくほっとした。




カチャン



「どうぞ。何か分かった?」


訝しい顔の菜々に尋ねた。


「おかしいよ。これ。」


「何が?」


菜々の持っている説明書を見ると寒気がした。



―菜々さんへ―

レイシェルを受け取ってくれてありがとう。

これは生存者の数と僕がだいたい誰を追いかけているかが分かるよ。


まあ、結構役にたつものだから大事に持っていてね。

―ミラ―
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