残酷な華
そんな私たちを目の前に、巴はクスリと笑って一歩前に出てきた。
周りの風がやんで異様な空気が漂う。
「綺麗な友情ね・・・それとも恋情かしら?・・・でもおとなしくしていてくれれば危害を加えるつもりはないわ。」
そんなに私も鬼じゃないのよ、と笑う巴。
学年一美人は何をやっても絵になるがそれは最低な悪役。
「そうね、ここで何もせずに彼らの死様を見ていただきましょうか。」
・・・っ
恐ろしいほど綺麗な笑顔の裏にあるどす黒い感情。
「・・・悪趣味。」
うん。
安西君に同感だ。