残酷な華



体育館にいた彼らは赤色のスイッチが助かるほうの色だと信じている。



そして、自分が特別だと・・・




「勝手に行っていればいいじゃない。悪趣味?ふふふっ、そうかもね。でも、私を育てたあいつらも悪趣味だったから・・・」



「あいつら・・・?」




巴の両親のことかと問い返すとぴしゃりと言い返された。




「あなたには関係ないわっ!!探ろうとしないで頂戴。」



「・・・ごめんなさい。」




その巴の顔には今まであった余裕の笑みが微塵も見られなかった。



ひどく傷ついた顔。




それが自分に重なってしまって少しだけ同情に近い感情が表れたけど無理やり振り払った。



それは、誰にも分かられたくない部分っていうことは私がいたいほど分かっているから。



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