残酷な華
私、死ぬのかもしれない。

ここは寮だから逃げることは完全不可能っていうこと。

「話は以上だ。教室に帰るように。」

校長先生は毎回のようにそう言った。

「菜々、私たちも帰ろう。」

「うん。個人で行動すると危ないもんね。」

原則、個人は禁止。
トイレに行くときも風呂に入るときも誰かと一緒じゃないとだめ。

こんな生活いつまで続くの…?

だんだんと近づいてきた私たちの死の足音。
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