残酷な華



意外と冷静な自分にびっくりした。




もう迷っている暇なんてない。



100メートルくらいあった距離はもうそこまで迫ってきている。


大きな鎌を揺らしながら走ってくるミラ。



「逃げて!!!」



「そんなっ・・・」




私は力の限り叫んだ。


私にかまっていたら安西君も殺されてしまう。




いいの・・・


切迫感と不安と何よりも恐怖。


でも・・・



私の体は大きく揺れた。





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