残酷な華
そんなときある人と目があった。

「相田。なんか用?」
無愛想。
これがこいつ、安西 陸の第一印象。


3日前に転校してきた変わり者だ。

「別に、一人で行動して大丈夫なの?」
するとふっと笑った安西くん。

「変わってるな。皆、俺のせいでこうなったって言うけどな。」

逆に転校早々、事件に巻き込まれてかわいそうだけどね。

「そんなの噂にすぎないでしょ。」

また無愛想に戻るとひらひらと手をふって出て行ってしまった。

変わり者は安西くんだ。

こんな生きるか死ぬかの境目で一人だけ余裕そう。
< 6 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop